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土谷 邦彦; 河村 弘; 田中 知*
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1065 - 1069, 2006/02
被引用回数:11 パーセンタイル:60.27(Nuclear Science & Technology)核融合炉ブランケットには、燃料であるトリチウムを造るためにリチウム含有セラミックスが微小球形状(直径0.32mm)として充填される。この微小球の各種特性(物理・化学的特性,熱的特性,機械的特性,照射特性等)を把握することは、ブランケットを設計するうえで必要不可欠である。このため、ヘルツの公式を用いて、YTZ(高強度ジルコニア)ボール及びLiTiO微小球の接触応力を求め、微小球の圧潰特性を評価した。直径の異なるYTZボールの最大接触圧力の評価を行った結果、球面と半無限平板の接触として取扱うことにより、セラミックス材料でも本公式で評価可能であることがわかった。次に、リチウム含有セラミックスである理論密度8085%TDの直径の異なるLiTiO微小球を評価した結果、接触応力は約6,0008,000N/mmの範囲であり、微小球直径にかかわらず、ほぼ一定であることがわかった。また、製造法の異なるカナダ製LiTiO微小球の最大接触圧力も同じであること,Li同位体比の違いによる最大接触圧力の違いもないこと等が明らかになった。
土谷 邦彦; 河村 弘; Casadio, S.*; Alvani, C.*
Fusion Engineering and Design, 75-79, p.877 - 880, 2005/11
被引用回数:26 パーセンタイル:84.04(Nuclear Science & Technology)チタン酸リチウム(LiTiO)微小球が、日本及び欧州の核融合炉用ブランケット設計に提案されている。LiTiO微小球の製造に関して、低コスト大量製造,リチウムの再利用の観点から湿式法やゾルゲル法が有望である。これまで、直接湿式法によるLiTiO微小球の予備製造試験を行い、微小球の焼結密度は80-85%T.D.に達したものの、結晶粒径及び真球度は満足したものではなかった。このため、LiTiOの溶解や凝固剤中への滴下効果及びゲル球の乾燥や焼結の効果を調べた。溶解試験では、2種類の30%-HO及び30%-HO+CHOとも、溶解温度を60-100Cにすることにより、溶解率は97%以上であった。これらの溶解液を濃縮し、凝固剤として用いたアセトン中に滴下した結果、30%-HO+CHOで溶解した溶液を用い、25Cのアセトン中に滴下した時、ゲル球が生成することがわかった。TG-DTA分析及びX線回折の結果、600Cまでに4つのピークが観察されるとともに、得られた物質はLiTiOであることが明らかになった。
土谷 邦彦; 河村 弘; 高山 智生*; 加藤 茂*
Journal of Nuclear Materials, 345(2-3), p.239 - 244, 2005/10
被引用回数:38 パーセンタイル:91.02(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉ブランケットで用いられるトリチウム増殖材として、取扱いの容易さ,トリチウム放出特性等の観点からリチウムタイタネイト(LiTiO)微小球が有望視されている。一方、微小球充填率の向上等から、大小2種類の直径を有するLiTiO微小球が求められている。そのため、間接湿式法のうち、脱水型ゲル化法及び置換型ゲル化法を考案し、LiTiO微小球の製造試験を行った。その結果、焼結後の微小球の直径を0.22.0mmに制御することができた。また、製造目標値である焼結密度8085%T.D.及び結晶粒径5m以下であるとともに、化学形,化学分析値等の特性も十分満足できる結果となった。以上より、JMTRで実施する照射試験用LiTiO微小球の製造に見通しが得られた。
土谷 邦彦; 河村 弘; 中道 勝*; 佐川 尚司
JAERI-Tech 2005-013, 56 Pages, 2005/03
核融合炉ブランケットを設計するためには、微小球を用いたブランケット構造体の中性子照射試験に関する工学的データが必要不可欠である。工学的データのうち、トリチウム生成・放出特性は、最も重要なデータの1つである。このため、トリチウム増殖材の候補材であるチタン酸リチウム(LiTiO)微小球からのトリチウム生成・放出試験をJMTRを用いて行い、トリチウム放出特性に対するスイープガス流量,照射温度,スイープガス中の水素添加量等の効果について調べた。本試験において、100140CでLiTiO微小球からの生成トリチウムの放出が始まり、照射温度の上昇とともにトリチウム放出量が増加した。また、トリチウム放出は、定常状態ではスイープガス流量に影響されないこと、及びスイープガス中の水素添加量に影響されることがわかった。なお、本報告書は、ITER工学設計報告書に対して補筆を行ったものである。
池島 義昭; 石田 卓也*; 土谷 邦彦; 冨田 健司; 海老沢 博幸; 馬籠 博克; 中道 勝*; 北島 敏雄; 河村 弘
JAERI-Tech 2005-005, 37 Pages, 2005/02
JMTRを照射場として、トリチウム増殖材(LiTiO)微小球充填体を装荷した照射試験体を用いた第1期照射試験(ORIENT-I,JMTRキャプセル名:96M-37J)の終了に伴い、JMTR炉心からの照射済試験体の取出方法の検討及び取出試験を行った。本報告書は、LiTiO微小球充填体を装荷した照射済試験体の取出しに備えて行った、トリチウム除去及びトリチウム脱離に関する特性試験及び作業者の内部被ばくに関する試験前評価の結果、並びに、照射済試験体の取出し実績及びそこから得られた知見についてまとめたものである。
土谷 邦彦; 河村 弘; 田中 知*
日本機械学会第12回機械材料・材料加工技術講演会(M&P2004)講演論文集,No.04-15, p.97 - 98, 2004/11
核融合炉ブランケットには、燃料であるトリチウムを造るためにリチウム含有セラミックスが微小球形状(直径0.32mm)として充填される。しかしながら、未照射及び照射後の材料に関する機械的特性評価については不十分であり、微小球の圧潰特性に関する絶対評価がされていないのが現状である。このため、YTZ(高強度ジルコニア)ボール及びLiTiO微小球の圧潰荷重の測定結果と、ヘルツの公式を用いて求めた微小球の圧潰特性を評価した。まず、直径の異なるYTZボールの最大接触圧力の評価を行った結果、球面と半無限平板の接触として取扱うことにより、セラミックス材料でも本公式で評価可能であることがわかった。次に、リチウム含有セラミックスである理論密度8085%TDのLiTiO微小球について、最大接触圧力をヘルツの公式を用いて算出した。その結果、微小球直径にかかわらず、最大接触圧力はほぼ一定であることがわかった。また、製造法の異なるカナダ製LiTiO微小球の最大接触圧力も同じであること,Li同位体比の違いによる最大接触圧力の違いもないこと等が明らかになった。
宇田 実*; 岩立 孝治*; 内田 宗範*; 中道 勝*; 河村 弘
JAERI-Conf 2004-006, p.190 - 195, 2004/03
BeTiを活用した中性子増倍材料の実用化として、その延性を改善する手段としてBe相とBeTiの混合相を利用することは有効である。本法を用いて回転電極法に供する電極棒を真空誘導溶解と真空鋳造により試作試験を実施した。炉材の評価結果よりBeOが反応,損耗少なく良好であることを明らかにした。また、鋳型底部強度に冷却による鋳造欠陥改善効果も得られた。
榎枝 幹男; 古作 泰雄; 秦野 歳久; 黒田 敏公*; 三木 信晴*; 本間 隆; 秋場 真人; 小西 哲之; 中村 博文; 河村 繕範; et al.
Nuclear Fusion, 43(12), p.1837 - 1844, 2003/12
被引用回数:101 パーセンタイル:93.45(Physics, Fluids & Plasmas)本論文は、高い経済性を有する核融合発電プラント用ブランケットの設計と開発に関するものである。高い経済性と実現性の双方を有する発電ブランケットとして、超臨界圧水冷却方式の固体増殖ブランケットの概念設計を明らかにした。最重要設計項目として、モジュール構造の核特性,熱機械特性に関し基本的な成立性を示した。また、発電システムとして41%以上の発電効率を有することを示し、本方式の経済的な魅力を明らかにした。また、構造体製作技術開発の成果としては、実機構造を模擬する第一壁パネル試験体を用いて、原型炉で想定している最高熱負荷1MW/m に相当する加熱試験を行い、試験体が母材と同等の熱疲労寿命を持つことを実証した。さらに、ブランケット熱設計の要となる増殖材充填層の有効熱伝導率研究に関しては、湿式法で製造したLiTiO を用いて、充填層の有効熱伝導率を明らかにし、裕度のある設計を可能とした。
内田 宗範*; 石塚 悦男; 河村 弘
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.499 - 503, 2003/09
被引用回数:26 パーセンタイル:82.89(Nuclear Science & Technology)原型炉用中性子増倍材として期待されているBeTiについて、ブランケット内での熱的特性を評価するために、未照射及び中性子照射したBeTiの熱伝導率を測定した。ベリリウム及びチタンの粉末からHIP法で製作したBeTiサンプル(8 mm2mm) をJMTRで高速中性子フルエンス(E1MeV) 410 n/cmの条件で330,400 and 500Cにおいて照射した。熱拡散率と比熱をレーザーフラッシュ法にて1000Cまで測定し、熱伝導率を計算した。中性子照射したBeTiは、照射による熱伝導率の低下が見られたが、充填層の有効熱伝導率を計算モデルにより推測したところ、十分に設計可能な範囲内であった。
内田 宗範*; 河村 弘; 宇田 実*; 伊藤 義夫*
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.491 - 498, 2003/09
被引用回数:15 パーセンタイル:69.06(Nuclear Science & Technology)微小球製造法である回転電極法によるアーク加熱で破損しない十分な延性を持ったベリリウム金属間化合物製回転電極棒を製造するため、ベリリウム金属間化合物の製造性についての要素技術開発を実施した。候補材料のひとつであるBe Tiについて真空アーク溶解炉を用いて溶解法による試作を行った結果、HIP(高温等方加圧法)に比べて気孔の少ない材料が得られたが、脆性を改善するに至らなかった。金相組織と延性の関係を調べるために、5at%,7.7at%(化学量論値),9at%及び15at%の組成を持つ試料を製作して、硬度測定と組織観察を実施した結果、室温における硬度はそれぞれ650,1100,1160及び1230であった。また、Be-5at%Tiが最も微細な金相組織であり、Be TiとBeからなることがわかった。この試料から電極棒を製作して、回転電極法を実施したところ、電極棒は割れることなくBe TiとBeの組織を持つ微小球が得られた。Beを利用することによって、延性を与えることが可能であった。
河村 弘; 菊川 明広*; 土谷 邦彦; 山田 弘一*; 中道 勝; 石塚 悦男; 榎枝 幹男; 伊藤 治彦
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.263 - 267, 2003/09
被引用回数:3 パーセンタイル:25.79(Nuclear Science & Technology)JMTRにて中性子パルス運転模擬照射試験体の照射試験を行い、ITERブランケットテストモジュールを設計するうえで必要不可欠な中性子照射下のチタン酸リチウム(LiTiO)微小球充填層中の見かけの熱拡散率を調べた。定速昇温法により測定した結果、LiTiO微小球充填層の見かけの熱拡散率は、照射温度と中性子照射量の増加とともに減少することがわかった。一方、スイープガス流量の影響は、0600cm/minの間では見られなかった。
土谷 邦彦; 河村 弘; 内田 宗範*; Casado, S.*; Alvani, C.*; 伊藤 義夫*
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.449 - 453, 2003/09
被引用回数:19 パーセンタイル:75.79(Nuclear Science & Technology)核融合炉ブランケットで用いられるトリチウム増殖材として、低温でのトリチウム放出性、化学的安定性等の観点から、チタン酸リチウム(LiTiO)微小球が注目されている。これまで、LiTiO溶液からLiTiO微小球を製造できる直接湿式法を提案し、LiTiO微小球の予備製造試験を行ったが、目標焼結密度(80~85%T.D.)の微小球を得ることが出来なかった。そのため、LiTiOの溶解、ゲル球の生成及び焼結の各プロセスについて技術開発を行った。各種の溶媒を用いた溶解試験の結果、LiTiOは30%過酸化水素水で室温でも完全に溶解できた。この溶解液の粘性を調整し、アセトン中に滴下することにより、割れの少ないゲル球を製造できるとともに、こうして得られたゲル球を焼結することにより結晶粒径5m以下で目標焼結密度を満足した微小球を製造できることを明らかにした。
河村 弘; 石塚 悦男; 土谷 邦彦; 中道 勝; 内田 宗範*; 山田 弘一*; 中村 和幸; 伊藤 治彦; 中沢 哲也; 高橋 平七郎*; et al.
Nuclear Fusion, 43(8), p.675 - 680, 2003/08
被引用回数:28 パーセンタイル:64.08(Physics, Fluids & Plasmas)核融合原型炉を実現するために、先進ブランケットの設計研究が行われている。これらの設計では、より高い発電効率を目指して冷却材温度を500以上としており、高温に耐え、また高中性子照射量まで使用できるブランケット材料(トリチウム増殖材料及び中性子増倍材料)の開発が求められている。本論文では、原研及び国内の大学、産業界が共同で実施してきたこれら先進ブランケット材料の開発の現状について報告する。トリチウム増殖材料に関しては、トリチウム放出特性に悪影響を及す高温での結晶粒径成長を抑制できる材料の開発として、TiOを添加したLiTiOに注目し、湿式造粒法による微小球の製造技術開発を実施した。この結果、固体ブランケットに用いる微小球製造に見通しが得られた。中性子増倍材料に関しては、融点が高く化学的に安定な材料としてベリリウム金属間化合物であるBeTi等に注目し、回転電極法による微小球の製造技術開発及び特性評価を実施した。この結果、ベリリウムの含有量を化学量論値より多くすることにより、延性を増すことによって、微小球の製造に見通しが得られた。また、BeTiはベリリウムより中性子照射によるスエリングが小さいことなど、優れた特性を有していることが明らかとなった。
秦野 歳久; 榎枝 幹男; 鈴木 哲; 古作 泰雄; 秋場 真人
Fusion Science and Technology, 44(1), p.94 - 98, 2003/07
被引用回数:24 パーセンタイル:81.86(Nuclear Science & Technology)核融合炉ブランケットの開発において、微小球充填層の有効熱伝導度を少ない試料体積で精度良く測定する方法として熱線法を採用し、各種候補増殖材微小球についての系統的なデータを取得してきた。試料には候補増殖材であるLiTiOを用い、充填層として直径2mmのみの微小球充填層と、それに直径0.3mm以下を加えた微小球の混合充填層について有効熱伝導度を測定した。圧縮荷重がない場合一次球充填層に対して混合充填層の熱伝導度は上昇し、それらはSZB式と精度良く一致することを確認した。さらに、ピストンにより充填層に荷重を加えて熱伝導度を測定すると歪に対する熱伝導度の傾きが一定で歪1%につき0.035W/mK増加する結果が得られた。これより原型炉ブランケットの増殖材として有望なLiTiOについて微小球充填層の有効熱伝導率を測定し、混合充填と荷重の及ぼす影響を初めて明らかにした。
河村 弘; 高橋 平七郎*; 吉田 直亮*; Shestakov, V.*; 伊藤 義夫*; 内田 宗範*; 山田 弘一*; 中道 勝; 石塚 悦男
Fusion Engineering and Design, 61-62, p.391 - 397, 2002/11
被引用回数:38 パーセンタイル:89.18(Nuclear Science & Technology)高温ブランケット用の中性子増倍材として期待されているベリリウム金属間化合物に関し、日本国内での開発現状について報告する。ベリリウム金属間化合物の開発は、原研,大学,企業が協力して実施している。ベリリウム金属間化合物の一つであるBeTiに関し、従来のベリリウム金属より、構造材との両立性が良いこと,スエリングが小さいこと,機械強度が高いこと,トリチウムインベントリが小さいことなどの優れた特性を有することが明らかとなった。また、ベリリウム金属間化合物は機械的に脆く、熱応力が生じる回転電極法で微小球を製造することができなかったが、組織制御によって延性を持たせることによって、微小球を製造できる見通しが得られた。
土谷 邦彦; 菊川 明広*; 八巻 大樹; 中道 勝; 榎枝 幹男; 河村 弘
Fusion Engineering and Design, 58-59, p.679 - 682, 2001/11
被引用回数:8 パーセンタイル:52.36(Nuclear Science & Technology)核融合炉増殖炉ブランケット開発の一環として、ITERに設置されるテストポートを利用した増殖ブランケット・テストモジュールの照射試験が計画されている。このテストモジュールを設計するために、JMTRを用いて、中性子照射下におけるリチウムタイタネート(LiTiO)微小球充填体からのトリチウム放出測定を行った。スイープガス流量に対するトリチウム放出挙動評価から、見かけのトリチウム脱離係数は、スイープガス中の水素分圧が10Paまでは増加することが明らかになり、トリチウム脱離効果は表面反応が律速であることを明らかにした。また、照射温度に対するトリチウム放出挙動評価から、LiTiO微小球充填体の見かけのトリチウム拡散係数は約10cm/sであり、これまで報告されたディスク状LiTiOの拡散係数とほぼ同じオーダであった。
土谷 邦彦; 中道 勝; 長尾 美春; 榎枝 幹男; 大崎 敏雄*; 田中 知*; 河村 弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(11), p.996 - 1003, 2001/11
被引用回数:23 パーセンタイル:82.42(Nuclear Science & Technology)低インベントリー,化学的安定性等の観点から、核融合炉のトリチウム増殖材としてリチウムタイタネイト(LiTiO)微小球が有望な材料の1つとされている。核融合炉ブランケットの設計には、微小球を用いたブランケット構造体の中性子照射試験データが必要である。このため、LiTiO微小球充填体を用いて核融合炉ブランケット構造を模擬した2種類の照射試験体を開発し、JMTRの中性子照射下において微小球充填体からのトリチウム回収試験を行い、トリチウム回収特性に対する照射温度,スイープガス流量等の効果について評価した。この結果、充填体温度の上昇とともに、回収量と生成量の比は増加し、充填体温度が300以上ではほぼ全量回収できること、スイープガス流量が100~900cm/minの範囲では、トリチウム回収量はほとんど影響されないことがわかった。これらの結果、LiTiO微小球充填体を用いた増殖ブランケット設計の見通しが得られた。
土谷 邦彦; 河村 弘
Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.2), p.1380 - 1384, 2000/12
被引用回数:52 パーセンタイル:93.82(Materials Science, Multidisciplinary)低温での良好なトリチウム放出特性、化学的安定性等の観点から、核融合炉ブランケットで用いられるトリチウム増殖材として、微小球形状のリチウムタイタネイト(LiTiO)が注目されている。本研究では、湿式造粒法の内、置換型ゲル化法によるLiTiO微小球の製造試験を行い、製造した微小球の基本的特性を調べた。微小球製造試験の結果、振動滴下装置を用いた場合の最適滴下組成が決定された。また、製造したLiTiO微小球の基本的特性を調べた結果、焼結密度は約80%T.D.、真球度(微小球直径の長径/短径比)が1.05であり、均一でかつ大量の微小球製造に見通しを得た。
石塚 悦男; 河村 弘; 寺井 隆幸*; 田中 知*
Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.2), p.1401 - 1404, 2000/12
被引用回数:7 パーセンタイル:46.88(Materials Science, Multidisciplinary)ベリリウムからのトリチウム放出挙動に関しては、これまでに表面酸化膜及び結晶粒径の効果について報告されているが、ヘリウム生成量及び照射損傷量の効果については報告されていない。このため、ヘリウム生成量及び照射損傷量が異なる条件で照射したベリリウム微小球からのトリチウム放出特性を調べた。照射条件は3種類で照射温度が445,383,616()、各照射温度に対応するヘリウム生成量及びdpaが7,5.1,10(10appmHe)及び4,8.6,6である。これらの試料を用いてトリチウム放出率測定試験を行った結果、照射損傷が大きい試料の見かけのトリチウム拡散係数が大きくなることが明らかになった。
石塚 悦男; 河村 弘; 寺井 隆幸*; 田中 知*
Fusion Engineering and Design, 51-52, p.123 - 126, 2000/11
被引用回数:4 パーセンタイル:32.52(Nuclear Science & Technology)ベリリウム微小球は、核融合炉ブランケットの中性子増倍材として検討されているが、これまでに中性子照射データがほとんど取得されていない。このため、回転電極法及びMg還元法で製造した2種類のベリリウム微小球を中性子照射し、機械的特性を調べた。照射条件は、ヘリウム生成量が約500appm、dpaが約8、照射温度が400,500,600Cである。この結果、2種類のベリリウム微小球の強度はほとんど変わらないことが明らかになった。また、回転電極法で製造したベリリウム微小球に関して、これまでのデータと比較したところ、ヘリウム生成量が約500appmの場合、dpaが4から8になると強度が約7割に低下することが明らかになった。